糠平−十勝三股間に残る士幌線の遺構 |
糠平−十勝三股間は運行休止ということにされていましたが、結局昭和62年に士幌線が廃止されるまでに列車が戻ってくることは一度もありませんでした。
路盤は糠平湖の南端を大きく迂回してさらに北上していました。現在糠平湖周辺の国道脇で見られる遺構は付け替え後の新線で、湖の北にある森林の中でダムに沈んだ旧線と合流しています。
途中の幌加には駅跡の施設が放置されて残っています。そこに鉄道が存在したという痕跡がなくなってゆくのも寂しいことですが、ただ朽ちるに任せている鉄路の記憶というのもまた違った寂しさをおぼえます。
列車は国道273号線に沿って北上し、糠平を目指していた。
前ページの鉄橋を対岸から望む。保存されるコンクリート橋梁とは異なり、
その存在は風前の灯火であろうか。
追記(2001/06/18):不二川橋梁撤去
平成13年3月に撤去工事が行われたそうで、現在は橋台と橋脚のみになっています。
対岸から見える赤い鉄橋がよい風景となっていたため、非常に残念です。
ダム建設に伴って付け替えられた路盤でもめがね橋が建造された。
大雪の景観にとけ込むようなものにするという配慮である。
このめがね橋は付け替えで新造されたものの、バス代行輸送開始により運転休止
されたため、供用された期間は短い。
なお、糠平湖周辺には地面より(火山性の?)有毒ガスが噴出している個所がある
ということなので、調査の際には十分注意されたい。
立入禁止の看板がある場所には絶対に入らないように!
(糠平湖周辺 三の沢橋梁 1999/ 1/16)
糠平ダム建設のため湖底に沈んだ旧線の橋梁が、雪解け前の低水位時になると姿を現す。
(糠平湖周辺 タウシュベツ川橋梁 2000/ 5/ 1)
永久凍土の中を通り抜ける音更トンネル。新線に替わるまでは士幌線唯一の隧道であった。
(幌加周辺 1999/ 6/27)
第五音更川橋梁。糠平から先では大型のめがね橋となる。
上士幌町によって保存されることが決まったとはいうものの・・・
傷みが進んでいる個所も多く、早期の対策が望まれる。
(幌加周辺 第五音更川橋梁 1999/ 1/16)
幌加駅跡。写真館の注釈では残っていることになっているハエタタキ(電信柱)と街灯柱が
撤去されており、さらにはレールの間に伸びていた木々も引き抜かれていた。
構造物の完全撤去に向けた準備だろうか。今後の動向が気になるところである。
合流した2本のレールはやがて一条の筋となり、森の中へと消えていった。
(幌加駅跡 1999/ 5/ 2)
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