98年5月にはこんな言葉がありました
言葉は温かい、言葉は辛い、そして言葉はやるせない
特に断りがない場合は、朝日新聞から引用しています
この一週間の世界を振り返ります。どんな言葉があったのでしょう
引用時のミスには気を付けているつもりですが、何かありましたらメールでご指摘ください
♀、♂、NEWS
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最近の言葉 (5/31)
♂ 「- ある晩、私は衝撃でふと、目を覚ました。まぶたを開いたまま思いめぐらせた。核兵器を発明した科学者は、広島、長崎の大量虐殺を知って、その晩眠れたのであろうか?
科学者は自らの手で作ったものが良くないものだったと、一瞬なりとも、感じたのであろうか。もし、そう感じたのであれば、時の流れは彼らを許すだろう。そうでなければ、歴史は彼らを決して許すまい
-。」
- 核実験を強行したインドのバジパイ首相が三年前に出版した詩集にある「ヒロシマ・キ・ピーダ(広島の疼痛)」より
- インドのマスコミは「では、核実験を強行した詩人首相は、時がどう裁くのだろうか」「バジパイ首相にはどうも『疼痛(とうつう)』はないようだ」と結論づけた
- 25日、バジパイ首相はポカラン砂漠で5月11日に核実験を実施したのを記念して、この日を「テクノロジーの日」とすると宣言した
- 「ポカラン(の成果)は、インドを安全で自立、繁栄した国家と変える科学の偉大さを象徴するものだ」と語った
♂ 「しかし、私としては我が国が広島や長崎を経験することのないようにしたい。被爆当時にもし日本が核を持っていたら、あのようなことがあっただろうか」
- インドに対抗して核実験を強行したパキスタンのナワズ・シャリフ首相の言葉
- 28日、国営テレビの演説で「日本は核の恐怖を経験したことは理解している」に続いて
- 「今日は我が国にとって、歴史がつくられた日だ」と演説を切り出し
- 「選択肢は二つあった。一つの選択肢は自由に通じる道で、もう一つは奴隷の道だ。私は恐れを持たずに決断した」と語った
♂ 「冷たいと思われるかもしれないが、自分のことで精いっぱい。兄弟でも(優勝は)譲れない」
- 夏場所十勝五敗の不本意な成績で優勝を逃した横綱・貴乃花の言葉
- 「入門したてのころは、二人で上にいこう、と話したこともあった。でも、目指すものが違うし、兄弟とは言え兄弟ではないんです」と語った
- 十二勝三敗で優勝し横綱に昇進した兄・若乃花は横綱の地位を前に「なれたらいいな、でもつらいだろうな」と心が揺れた「先輩横綱として見習うことは多い。これからも接し方は変わらない」と弟を語り
- 「僕は何でも譲ります。横綱と呼ばれるより、お兄ちゃん、の方がいい」と笑顔で言った
♂ 「大一番にはならない。勢いが違う、集中力が違う。気迫が違う。勝負に対する執念が違う。弱い相撲取りが勝てやしないよ」
- 若乃花の優勝を決める一番を前に、相手の武蔵丸の師匠・武蔵川親方(元横綱三重ノ海)の言葉
♂ 「まったくその通り。これまでも『懇談会を開け』と言ってきたが、結局、(協会は)根回し、かき回し、先回し、後回ししてきただけだ」
- 日証協改革の懇談会メンバーの蝋山昌一・高山短大学長の「次期会長の人選が業界内だけで進んでおり、懇談会がこけにされた」の発言を受け
♂ 「自分が出した本に責任をもって愛情をそそぐことを大人たちがやらなければ、次を生きる人たちに『何が大切なのか』を知ってもらうことは不可能だ」
- 「二都物語〜ソウル・ピョンヤン」を出版し、このイラスト本を担いで全国をトーク行脚中のイラストレーター・黒田征太郎さん(59)の言葉
- 「作った本が書店に並べばよい、というのではダメだ」に続いて
- 「南と北の間で、鳥や魚のように自由に人の情が行き交える日が来てほしいと思います」
- 「アメリカを代表する白人社会は、合理的なシステムをつくり、それを死守するためにしたたかな努力をしてきた。そして、自分たちがアジアを救うのだという意識を持っている。ならば、日本人から『救ってもらわなくてもいい』といわなくては。その切り札は、文化です。経済ではない」と語った
- コミュニケーションサーカス3.2.1
イラストレーター黒田征太郎が「若者たちといっしょに、新しいムーブメントを起こしたい」とアーティストたちとはじめた、絵と音楽を通して心のふれあいの輪を広げるイベント
(5/23)
♂ 「ブラジル人が帰化した日本とは違う」
- ワールドカップフランス大会で日本と対戦するブラジル人でジャマイカのシモエンス監督の言葉
- 「私は22人のジャマイカ国籍を持つ選手を、勝つために連れていく」と続く
- 英国との二重国籍を持つ英国出身選手の起用を巡って(国際サッカー連盟主催の大会には片方の国から出場するともう一方の国からは出られなくなる)
- 昨年9月北中米・カリブ海地区最終予選の後半の5戦に4人を起用、それまで1勝2敗2分けの劣勢を跳ね返し三位に食い込む
- 2月のゴールドカップでさらに2人を追加、3月には計10人の英国出身選手の起用をほのめかし
- 「チームの愛称をレゲエボーイズからビートルズに変えてしまえ」との批判が巻き起こっている
♂ 「神に近づき、国民の精神的指導者になる」
- 19日、インドネシアで辞任要求が高まる中行われたスハルト前大統領のテレビ演説
- 「当面、改革を指導する」と即時退陣は拒否したが、早急に総選挙を実施し「大統領選挙では候補者指名を受けない」と2003年の任期前の退陣を表明し
- 新大統領の選出までには一年または一年半かかるとの見方が出ていた
- この二日後、「改革を進めようとしたが、それが難しくなったので辞任する」と辞任に追い込まれた
言葉の主 |
スハルト大統領辞任騒動を巡る言葉達 |
ジャカルタ教育大4年生
フィトリーさん(23) |
「私たちにいま必要なのは、暴力ではない。黙って、静かに要求を通すことです」 |
大学4年のアルベルトさん(30) |
「スハルトは三十年間罪を重ねてきたのに、いつもこにこしているだけだ。これ以上国を任せるのはとんでもない。しかし僕たちにとって今、一番大切な言葉はモラル・フォース(倫理の力)。非暴力の改革なんだ」 |
石油会社に勤めるシドニーさん(34) |
「神様は一番いい解決方法を示してくれた。これからインドネシアが悪い方向に行かないことを願っている」 |
ニュースネットアジア
大住昭編集長(48) |
辞任を聞いて「あれ、まあ、なんということだ」 |
♂ 「次官をやめて、年金だけだと毎月三十万円くらい。これじゃ暮らせない。冠婚葬祭のつきあいを一切やめるなら、話は別だが。退職金は家の新築やローンに使うし‥」
- 大蔵OBでJT(日本たばこ産業)顧問で国家公安委員の長岡実さん(74)の言葉
- 天下り批判にまつわる質問で”暮らせないから天下りを続けるのか”と問われ
- 「公務員の年金は、民間の充実した企業年金に比べて額が低い。民間のトップ経営者はそのせいで、一生いい目を見る」に続けて
- 大蔵省を事務次官で退職し18年、いまも「大蔵OBのドン」といわれ納税額が一千万をはるかに超え公示対象になった
退職金で家を新築ですか。結局一生いい目を見るために公務員になったわけですね |
♂ 「わが国の原爆は一個あたり約千万ルピー(約三千三百万円)以下で製造できる」
- インド科学記者会見でのインドの前原子力委員長のアイエンガル博士の言葉
- 「国軍に核兵器を配備しても大蔵省を脅かすようなものではない」と語った
(5/16)
♂ 「わが国は大きい爆弾を持っており、必要な指揮・管制システムもすでにある」
- CTBTについては「条約の内容が現状のままで(核保有国に特権を認める)差別的な条項がある限り署名しない」と語った
- インドは核保有5カ国に続く「6番目の核保有国」となった
- 銀行員のクマール・バンサンさん(45)は「ほかの国は新型核兵器を開発している。なぜインドだけがいけないのか。核実験は図に乗っているパキスタンへのいい回答だ」
- 自制を求める親書をインドのバジパイ首相に三月末に出していた橋本首相「返事が来ないなあと思っていたら、やられちゃった」
♂ 「どういうように表現したらいいかわかりません」
- 衆院予算委員会で12日行われた証人喚問で最後に”大蔵省に何かいいたいことは”と尋ねられ二十秒程の沈黙の後こう答えた
- 十秒程の沈黙、委員席からのヤジが飛び、再び「特に表現のしようがありません」と答えた
- この喚問で大蔵省松野元局長に「飛ばし」を示唆されたと証言した
♂ 「『交際費に勝る商法なし』ではなく、『サービスに勝る商法なし』だ」
- 交際費をほとんど使わない大塚商会の社長・大塚実さん(75)の言葉
- 「我が社はこれで通っているのに、どうしてできないのか。交際費をどんどん使うことにやましさを感じないとしたら、おかしい」と語った
- 96年2月から97年1月までの一年間で5兆円を超える企業交際費が使われている
(5/9)
♂ 「カラオケボックスが多いことが偉いのか」
- 経済企画庁が発表した豊かさ指標で全国四十四位になった宮城県の浅野史郎知事の言葉
- 「遊ぶ」の指標では最下位。カラオケボックスの室数も「遊ぶ」評価の対象になっていることについて
- 「実感として、しっくりこない」「首をかしげるようなかけ算ばかり」と続き
- 「相当の予算を使って、こういうことを公表する意義があるのか」とエスカレート
- 六年連続で最下位の埼玉県の土屋義彦知事も「まだこんな調査をやってるのか。子どもたちが悲しんでる」と語った
偉いわけではないです。差を付けることさえ出来れば何でもいいんです、きっと |
♂ 「お参りする人の気持ちは同じでも、時代とともに形はどんどん変わってしまった。ついに空からですか…」
- 12日から四国航空がヘリコプターで四国霊場八十八ヶ所を回るツアーを始める
- 全行程約千四百キロ。歩けば二ヶ月、バスでも十日。空からなら三泊四日
- 機内にはさい銭箱、寺の上に静止し眼下にお経を唱える「南無大師遍照金剛…」
♂ 「人間というのは土地の表現ですから、沖縄という風土は、沖縄人という人々をつくる。暮らしと文化もね」
- 帯広生まれで那覇に移住した作家・池澤夏樹さん(52)の言葉
- 六歳から一ヶ所六年が限度の「仮暮らし」を捨て四十八歳で那覇に
- 人には地理的人間と歴史的人間がいるといい、自分を地理的人間だと言う
- 「人はしばしば人類の終焉を世界の終わりと言うけど、人がいなくたって世界はやっていけるんでね。気が楽ですよ、とにかくここにいると。神経をゆるめておける。いい加減っていえばいい加減。しかしこのぐらいでいい。これが本来なんじゃないか。だから古いんでしょう」と沖縄を語った
♀ 「危ぐを持っている方がいるなら、今国会で決定しなければいけない性質のものではない。必要なのはストップ・アンド・シンクだ」
- 衆院文教委員会理事の田中真紀子元科学技術庁長官の言葉
- 理事の立場でありながら自民党に「造反」したため理事を辞めさせられた
- 「子どもたちの心のありようが法案の検討を始めた五年前とは変わっており、十年ぐらい考えるべきだ」と主張した
♂ 「同感だ。だれもが日本に勝つと思っている。若手選手には相当な重圧がかかるはずだ」
- サッカーワールドカップに出場するアルゼンチンのダニエル・パサレラ監督の言葉
- ”日本との第一戦は相当なプレッシャーがかかるはず。日本はそこにつけ込むチャンスがある”に答えて
「10回戦って1、2回はチャンスがある。それを本番で出せれば」と岡田監督 |
チャンスはもちろん勝つチャンスのこと。頑張れ(憂鬱のK) |
(5/2)
♂ 「通達を雑な読み方をしていた。自己の過信だった」
- 28日、衆院大蔵委員会で大蔵省銀行局と証券局幹部の反省の弁が繰り広げられた
- 減給20%2ヶ月の処分を受けた中井省・銀行局担当審議官の答弁
- 同じく減給20%2ヶ月の処分を受けた福田誠・銀行局保険部長は「長年の慣行に甘んじていた」と陳謝した
だってー、チョー難しくてわかんなーい。けっきょくぅ、自分しかぁ、信じられない、って感じ? |
コギャル語に変換するとこうなるのだ。審議官も理解できない通達って?(憂鬱のK) |
♂ 「何か隠しているなと思ったが、これほどごっついとは思わなかった」
- ベンチャー企業の草分けアスキーを傘下に収めたCSKの大川功会長の絶句
- 放漫経営がたたって債務超過に陥るほどの経営危機が表面化した
- 「西は子供がそのまま大人になった。経営は駄目やが、ひらめきはある」と語った
♂ 「美しい芸は美しい生活から、美しい生活は美しい心から、楽しい芸は楽しい生活から、楽しい生活は人生を楽しく暮らす心がまえから」
- 25日から深川江戸資料館で101歳で亡くなった新内語りの岡本文弥さんを偲ぶ「ぶんや展」が開かれている
- 「但しその『人生を楽しく暮らす心がまえ』が難しい。それをつかむために人間の一生があるといっていいくらい」と続く
「何の根拠をもって言っているのか分からない。何が一番良いかは日本政府が一番よく分かっている。バカの集まりではないのだから」
- 28日、ワシントンで行われた会見で斎藤邦彦・駐米大使の言葉
- 「『だめだ、だめだ』と言うと、日本の消費者の信頼回復にマイナスに作用する。米国の一部プレスの批判は『公共事業はだめで減税、それも恒久減税でなければだめだ』という固定観念に凝り固まっている。非常に残念だ」と語った
♂ 「自分の立てた目標に向かって努力するのが人生だと思っている人が多いけれど、自分で考えることなんて、実はたいしたことない」
- 国際日本文化研究センター所長で日本ウソツキクラブ会長の臨床心理学者・河合隼雄さん(69)の言葉
- 「外から来るものの方が、よっぽど大きいこともあるんです」と続く
- 大学の専攻は数学、卒業後は高校教師。生徒の悩みに科学的に答えたくて教職のかたわら大学院で心理学を学ぶようになったところから全ては始まった