9月26日(金)

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(マラさんの講義)

 火曜日の午後、マスプロ授業は初めてだというマラさんの「ハイパーメディア入門」の講義があった。彼は、このために2週間以上も前から、インターネットの歴史をまとめたり、最新の技術を整理したり、講義の準備に大忙しであった。コンピュータの画面を動き回る羊のプログラムのかわいらしい動きで、気を休めてはいたが、彼の機関銃のようなタイピングでも、簡単には仕上がらず、「だから、俺はマイクロソフトが嫌いなんだ」という口癖も、数え上げれば結構な回数になったはずだ(Windows も、一昔前のMacOS 並みに落ちるんですかね?)。
 講義は2階ぶち抜きの大きな階段教室で行われ、若い学生諸君だけでなく、大学の職員(は、無料で講義を受講する権利があるのだと、マラさんが言っていた)や、一般の人々(普段の講義が、そのまま、公開講座にもなっているらしい)も混じっていた。この日の演題は、「マルチメディア入門」ということで、情報系の学生には、「もう、知っている」と敬遠されたようで、出席は少なかった。彼がこの講義のために、どれだけの下準備をしたかを知っている私には、もったいないような気がした。私がフィンランド語を理解できないことが残念であった。受講者が少ないことが事前に分かっていれば、彼は、ネットワーク端末のある演習室で、さらに効果的な授業を企画できたであろうとも思う。(豊田高専は大学に比べてクラスが小さく、私はこのようなマスプロ教育の苦労をしないで済むので有難いが)

  
 (講義中のマラさん)   (大講議室での講議)   (ヒツジのプログラム)

(冬支度)

 火曜日の夕方、フィンランド語教室に通うために町まで出ていくと、ハメーン通りに電飾用の装置がぶらさげられていた。目抜き通りを電気で照らし、暗くなりがちな気分を少しでも晴れやかに保とうとの工夫であろうか。マラさんに聞くと30年くらい前から始まったらしい。今まで、倒産ビルかと思っていたデパートも、9月25日に新装開店する(した)ようである。タマー運河にかかる石橋の工事は、雪が降り始めるまでには完了するのであろうか。
  
(タンペレ劇場ライトアップ) (見えない図書館と展望タワー) (タマー運河の修繕中の石橋)

シンポジウム準備

 このところ、9月30日(火)に愛工大(万博予定地のすぐ横にある愛知工業大学)で行われる東海支部(電気系学会東海支部連合大会)のシンポ(インターネット・マルチメディアと教育/玄関からお越しくださる方は、ホームページに新しいアイテムが加わっていたのに気づかれたかもしれません)の準備で忙しかったので、このページの更新が遅く感じられた方も多いのではないかと思います。一応、本業が原因(浮気ではない)ですので、お許し下さい。
 シンポでは、共同研究者の斉藤先生が、今まで我々がやってきた基礎数学演習支援システムの紹介をします。一般講演より長い、20分の講演時間のため、海を越えて連絡を取り合いながら資料を準備しました。こういうとき、6時間の時差があると、リレー方式で交代で働くことになるため、うまく使えば、同じ場所で働くより効率よく作業を進めることができます。

(モニター募集)

 タンペレに来てから一日中コンピュータ端末の前に座っていたのは、この基礎数学演習支援システムを中心とする、遠隔教育システムの開発のためでした。このごろ、ようやく、安定して動くようになり、基礎的なフィンランド語の自習問題も組み込みました(理由は内緒ですが、フィンランド語の自習システムは、今一番力を入れて作ってます。なにしろ、必要に迫られて自分のために作ったものですから)。せっかく作ったものですから、使っていただきたいと思います。興味のある方がいらっしゃいましたら、nisizawa@tctcc.cc.toyota-ct.ac.jp までメールください。


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