タイトルに書いておいてなんですが、蟲って字は嫌らしいですね。麻薬患者の禁断症状じゃありませんが、体中に虫(しかもゴキブリ系の嫌な虫)がまとわりついているような気がします。
ブラジル内陸部、一番近い海まででも500km以上離れている(それでも他にくらべれば近いほうかもしれません)所にすんでいるので来る前までは「きっと魚なんて縁がないだろうなあ」と思ってましたが、ご存じの通り、今はただの釣り人のなってます。もちろん釣るだけでなく、食べるんですが、魚のおいしい食べ方は日本人なら刺身!これにつきるって感じで、これはこっちの日系人の方々もいっしょです。実際、釣りにいった後は刺身をたらふく食べてますし、今日も近くのおじさんの家にいって刺身を食べました。
しかし川魚には思わぬ落とし穴があります。寄生虫です。まあブラジルに限らず、日本でもそうですが、川魚の刺身には用心しろってよく言いますよね。とにかく海の魚と違って、川魚には寄生虫が多いです。アニサキスにでもやられちゃったら大変です。これまで、「ここのおじさん達は何十年も食べていて寄生虫にやられているようでもないから大丈夫なんだろう」と自分を安心させながら食べていましたが、心の片隅に一抹の不安はいつもありました。と思ったらあることに気がつきました。それは「冷凍」。釣ったばかりのどんな新鮮な魚でもその場では刺身にはしません。いったん冷凍したものを解凍して食べます。そういえば、シベリア抑留者の体験談で「衣服に付いたノミの卵は煮沸したぐらいでは死ななかったが、一晩シベリアの凍える雪の中に置いておいたら完全にいなくなった。」って話を読んだ記憶があります。そうか、これだったんだ。どうりで別荘に釣りに行ったときも釣ったその日には魚料理は出ず、翌日か町に帰ってから出てましたね。日本では知らなかった生活の知恵です。
そうはいうものの他にもやっかいな虫はいます。ひとつは「砂ノミ」。地面の上をサンダル履きや裸足で歩くと爪のすき間に寄生して卵を産みます。そうすると、水膨れみたいになっちゃっいます。こっちの人の話ではその中には砂ノミの幼虫がぎっしり詰まっているそうで、切開することになります。この前一緒に別荘にいったおじさん達はみんな砂ノミにやられていて「あんたもやられてない?」と聞かれましたが大丈夫でした。僕もサンダルだったのに。そういえば、昔からインドで南京虫ベッドに寝ても無傷だったし、他の人にくらべて蚊にもさされにくいですね。いやあありがたいことです。とにかく、ブラジルの土の上を歩くときにはご用心。本当は靴下をはいて普通の靴で歩いた方がいいんですが、ちょっとこの暑さじゃね。
まだまだ他にも寄生虫はいます。まあ寄生虫と言ってもそのほとんどは無害というか体に寄生して僕が食べた食べ物の栄養分をちょっといただくという、いたってつつましい生活をしているのでそんなに気にすることではないんですが、やはり中には凶悪なものもいるので注意した方がいいのかもしれません。