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ACT2:再会は爆発の中で |
翌日・・・・。 とある部屋の中。 見渡す限り、パソコンや計測機器らしきもがあり中央のテーブルには、 フラスコや試験管、ビーカーと言った類まである。 何かの研究室のようである。 『う〜ん、やっぱり朝は1杯のコーヒーからだなぁ。』 と、コップ代わりのビーカーにコーヒーを注いでいるのは、 若かりし頃のダーヤマ博士である。 コーヒーの香りを楽しみ、ビーカーに口を近づけようとした瞬間・・・・。 (どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん) けたたましくドアが叩かれたのだ。 『ぶっ!誰だぁ〜、こんな朝早くに来るヤツは!』 白衣に付いたコーヒーを拭きながらドア開けるとぺん助が立っていた。 『なんだ、お前か。朝っぱらから賑やかなヤツめ。』 『なんだとはなんだ!親友に向かって!』 『お前が来るとロクなことないからな。』 『けっ、まぁいい。実は頼み事があるんだ。』 『イヤ』 速攻である。 『まだ何も言ってないぞ。』 『ロクでもない頼みに決まってる。』 『なぁ〜に、ちょちょいと作ってくれりゃいいんだよ。』 『イヤ』 『そんなこと言わないで頼むよ〜。ドラ●もぉ〜ん。』 情けない顔してダーヤマに縋りつくぺん助。 『誰がドラ●もんだ! まぁいい。話すだけ話してみろよ。』 ダーヤマはそういうと、渋々ながらも好奇心に負けて話しを聞くことにしたのだ。 『実はよ、昨日すっげーイイ女に出会ってよ。惚れちゃったわけ。』 『またかよ。』 『気が強い女だけど、またその怒った顔も色っぽいんだよなぁ。』 『お前はマゾか?』 『地球から来たらしくって、偶然にもこの辺りに住むみたいなんだよなぁ。』 『この近所もうるさくなるな。盛りのついたペンギンが鳴くからよ。』 『お前・・・いちいちツッコまないと人の話が聞けないのか?』 まるでコンビ漫才を見ているような鮮やかな会話である。 『ふん。で、俺に何を作れってんだ?』 『ほれ薬』 『は?』 『ほ・れ・ぐ・す・りゥ』 『・・・・。』 『・・・・。』 『わははははははは。』 『あははははははは。』 あまりにバカバカしい頼み事で笑うしかないって感じなのだ。 『バカかおめぇ〜は。』 『バカって言うなぁ。』 『そんなもん作れたら今頃億万長者で美女に囲まれて豪遊してるわっ!』 『おめぇは王立研究所にいてそんなもんもできんのか!』 『お前こそ科学を舐めてるだろ?』 『なぁ、頼むよ。ほれ薬がダメなら代わりのものでもいいからさ!』 『ちっ、仕方ねぇ。』 ダーヤマはそういうとポケットをガサゴソと漁りだした。 『なんかあるのか!』 (びかびかび〜ん てぃあどろっぷぅ〜!) ダーヤマは小さな容器を掲げて叫んだ。 『これをアルコールの中に垂らして相手に飲ませるとイチコロさ、のび●くん!』 『わぁい、これであの娘は俺のものだぁ・・・・・・って、目薬じゃねーか!』 『ダメか?』 『俺を犯罪者にするつもりか!もういい俺が作る。』 『へ?』 『その辺の薬品を混ぜると作れるかもしれん!』 そういうとぺん助はテーブルに歩みよって行く。 『素人が触るな!』 慌てて後を追うダーヤマ。 『やかましい。ええっと・・・おっ! 何やらそれらしいピンクの液体が・・・。』 『バ、バカ!それはを使ったらイカン!』 『へ?』 『そのクスリをこのブルーの液体に入れると爆発する恐れがあるんだ。』 『え・・・・・・・・・・・・・・・・・・もう入れちゃった。』 『な、なにぃぃぃぃぃぃ。』 ダーヤマがブルーの液体の入ったフラスコを見てみると、 ブクブクと泡立ち、色も次第に怪しいものへと変化して行った。 『伏せろぉぉぉぉぉ〜!』 (ちゅど〜ん★) 混ぜ合わせた量が少量だったのか、爆発の被害はテーブル上の器材が 破壊される程度のものだったが、辺り一面土埃が舞っている。 『げほっ・・・てめぇ、やっぱりロクでもねぇことしやがって!』 『うるせー、てめぇがさっさと言わねぇからだ!げほっ』 『言う前に入れたくせに、この疫病神め。』 『なにを〜!』 『うるさいわねぇ、寝れないじゃない!』 まさに取っ組み合いになろうとしたとき、2階から降りてきた 女性が怒鳴ったのである。 『貴様ぁ〜、俺が恋に悩んでる時に女なんぞ引っ張り込んでやがったなぁ。』 『俺の女じゃねー。従兄弟だ!』 『何よ、この埃は・・・・けほっ』 ぺん助が振り返った途端、 『あーーーーーーー、昨日のエロペンギン!』 『あーーーーーーー、愛しの君。』 『え?知り合い?』 埃の舞う中、感動の再会を果たしたのだった。 『誰が愛しの君だ!』 |