コラム: 理科と算数
発明、発見、実験、調査そんな世界を覗いてみようよ、気まぐれコラム
丸いすいかも切りようで三角。どんなに切っても豆腐は四角
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No.21 細菌が目で見える!? | No.22 地雷をハイテク探知 |
No.23 番号で飼い主割れます | No.24 基本はぞうきん |
No.25 みーんな兄弟、植物の「イブ」 |
植物にも「イブ」である |
現在の人類はアフリカの一人の女性から枝別れしたという「イブ」仮説があるがどうやら植物にも同様な共通の祖先がいたらしい。 陸上の全ての植物は、少なくとも4億5千年前より以前に淡水に生息していたたった一種類の原始植物から進化したという説が日本を含む12ヶ国の科学者グループから4日、米ミズーリ州で開催された国際植物学会で発表された |
このグループは遺伝子分析などの研究成果を持ちよって生物の系統樹を作り直す作業を行い5年かけて完成させた。それによれば地球上の細胞核を持つ生物は主に陸の植物である緑色植物、海藻などの赤色植物、褐色植物、キノコなどの真菌類、動物の5つに大別できる。このうち緑色植物の進化が定説と大きく違っていた。従来はコケと花をつける植物は海に生息していた別々の祖先から進化したとされていたのだが、コケも花も含め陸上の全植物は系統をさかのぼると淡水にいた一種類の原始植物に行き着くことが遺伝子配列の比較で判明した、のだそうだ |
どうです、すごいでしょう。「僕」も「私」も「あたい」も「うち」もみーんな同じなのです、とこれはくだらない冗談ですが、、、 この花もあの木も、もとはみんな同じなのです。同じ淡水の原始植物の子供たちなのです。あたしって、バラが好きなの、菊はダメ。なんてことを言ってる人は反省しなければいけない。桜が一番、コケなんて何がいいの。てなことをおっしゃる方も猛省しなければいけない。だってヌルヌルしてるし気持ちが悪い、なんてことは口が裂けても言ってはいけない、のかもしれない。責任は持てないが |
まあ、最初からみんな居たと考えることの方が無理があるのだろうから、そう言われればそうなんだろうなとも思う。それが何だ、とも思う。だからどうした、とも思う。桜は桜である。コケで花見が出きるか、である。でも、でも、あまりこっちがよろしくて、あっちはよろしくない。そんな偏狭なことを言いがちの私にはちょうどいい案配のブレーキ役を果たしてくれるかもしれない。「もとは同じ、もとは一緒。何の違いがあるものか」てな具合に |
それでもコケで花見はしたくないな、と的はずれの感想を抱き続ける私。しかし、それにしても一人の女性「イブ」だけでどうやって人類が繁栄したんだろう、男性はどこにいったのだと考えた次第である |
いやはや驚いた |
何って「ぞうきん」である。「ぞうきんがけ」である。一次冷却水流出事故を起こした福井県敦賀原発2号機で汚染している放射性物質の除去作業が14日午後始まった。その除去作業を示す写真が朝刊の一面を飾ったのである。ご覧になった方はどのような感想を持たれたのだろう |
私はとにかく放射性物質の除去作業が「ぞうきんがけ」であることの事実に唖然としてしまったのだ。記事にも「放射性物質、ぞうきんでゴシゴシ」とある。黄色い防護服?に身を包んだ作業員が床に膝をつけて汚れを落としているのである。普通ぞうきんがけは水で濡らしてゴシゴシするのだが、さすがに水の入ったバケツの姿はない。ということは、使い捨ての化学ぞうきんであろうか。いや、やはり特殊な繊維で出来た特殊なぞうきんに違いない。万が一の事故に備えてロッカールームに山と積まれていたに違いない。一生日の目を見ないかもしれないと思ったことも有ったのだろうが、やはり転ばぬ先の杖である。用意しておいて良かった、良かった |
そんな馬鹿なことを考えながら記事に目をやれば写真は日本原子力発電提供であること、作業員は付着したコバルト60などをぞうきんで拭き取っていること、作業は15日中にほぼ終了することが分かった |
しかし高温の一次冷却水が漏洩した時に水蒸気になったため、コバルト60などの放射性物質が空調設備を介して地上三階、地下二階の全てに拡散した、のだそうだ。つまり全フロアが汚染されたことになる。あーた、それなのにぞうきんでっせ。作業員がゴシゴシでっせ。全フロアぞうきんがけするって考えただけで気が遠くなりそうになったのですが、そんなことで気が遠くなっていたら汚染された事実に対してはどう対応したらいいか分からなくなってしまいそうなので、気にしないことにした |
しかしそれでも一体何枚のぞうきんが必要になるのだろうか、とフト思った。足りるだろうか、とチョット思った。手が入らない場所はどうするのだろうか、とフト思った。見えなきゃいいか、とチョット思った。ヒョットしてそんなことを作業員の方が思わないでもないか、とあせった次第である |
以前この欄で人間にマイクロチップを埋め込むという実験の話しを書いたことがある |
今度は猫だ、犬だ。オーストリアのニューサウスウェールズ州でペット動物法が7月1日から施行されることになった、と記事にある。なんでも施行後生まれた犬、猫は3ヶ月以内にマイクロチップを埋め込まれるのである。突然の災難である。すでにまっとうな人生を生きている犬、猫も3年以内に埋め込まれるのである。大層な迷惑である |
このマイクロチップには飼い主の登録ナンバーが記入されているので、そこらあたりをウロウロしている猫さんやあちらあたりをコソコソしている犬さんみたいに迷子になっている方々を無事飼い主さんのところに送り届けるための有効なツールになるのである |
州政府の係官は困ってると思われる犬さん、猫さんを優しく保護し「あれっ不思議」機械を体に当てればなんと飼い主のナンバーがその場で分かる、というふうになるのである。見たわけではないので確かなことは言えないが、きっとそんなところだろう。 というわけで飼い猫や飼い犬が行方不明になって心配のあまり何キロも痩せましたというようなかわいそうな飼い主さんのところにかわいいペットが無事に届けられる、という涙の物語が生まれるというわけだ |
いいことである。素晴らしいことである。こういうことなら多少のことには目をつぶろう。かわいい動物の体内にマイクロチップを埋め込むことの罪悪感も少しは和らぐ、はずだ |
心配なのは「自己実現」を果たすために飼い主からの独立や一人旅を決意した方々のことである。せっかくの悲壮な決意もハイテク機器にあっては一たまりもない。すぐに見つけ出されて牢獄に、いや失礼MY HOMEに逆戻りである。野生を磨く暇もないのである。自らの存在意義を掛けての旅立ちはもはやオーストリアのニューサウスウェールズ州では叶わぬ夢になってしまうのだろうか。致し方ない。かわいそうな飼い主とかわいそうな迷子の猫さん、犬さんのためなのである。諦らめるしかない |
でもなあ、捨て猫・捨て犬対策なら飼い主にマイクロチップを埋め込めばいいじゃないか、ってここまで書いて思った次第である |
掘らなくていいのである |
何しろ目で見えるのである。液晶画面に大きさや形が浮かび上がるのである。何がって、地雷がである。新型の地雷探知器が開発された。開発元は「人道目的の地雷除去支援の会」(JAHDS)である。この組織、企業や団体で構成されているのだがセコム、京セラ、オムロン、日本アイ・ビー・エムなどが昨年三月に発足させた |
小型センサーで地表をなぞる。すると液晶画面にセンサーが発する電波により地中に埋まっている地雷の形や位置が。金属探知器では引っかからなかったプラスチック製地雷も対応している。電波でどうやってプラスチックが、なんて事は後回し。新聞記事を見る限り小型センサーといっても小さいスピーカー程度の大きさだがそれでも片手で持てるぐらいだから、随分と作業は楽になるのだろう。わざわざ地面を掘って確認する必要がないので作業の安全性も向上する |
ここのこの辺に地雷があります、となったらあとは別の処理作業で始末することになるようだ。随分前にレーザー光線で地中をなめながら進む自動地雷爆破装置、なんてことを夢想したことがある。このハイテクの時代に危険と隣り合わせの人海戦術に歯がゆい思いをしていたからだ |
日本の企業が音頭を取った。一年ちょっとで実績を上げた。それがちょっと嬉しい。逆に言えばもっと早く出来なかったのか、となるのだろうが、ここは素直に喜びたい。7月からカンボジアでテストを始めるようだがなんとか成功を収めてもらいたい。人類が作り出した「愚かな武器」地雷をせめて人類の英知で解決してほしい。工学に携わるものとして、願っている |
これがうまくいったらぜひとも次ぎは地表をなぞらなくても、空中からセンシングするだけで地雷が発見できるようなより安全なものを開発して頂きたい。日本にはそれが出来る技術が、その力があるはずだと信じる |
センシングするだけで女性の3サイズが分かる探知器はその後でいい、と思った次第である |
でかいのである。なにしろでかいのである |
何しろ目で見えるぐらいにでかいのである。なにがって、あんた。細菌がである。小学校の理科の時間で細菌というものはとてもとても小さくて肉眼では見えない。顕微鏡という拡大目がねでやって見えるぐらいに小さいのである、と習った |
それなのにこの細菌。直径は0.1-0.3ミリ。大きいものでは0.75ミリもある球形で今まで知られていた最大の細菌の百倍近いというオバケサイズなのだ。 細菌の大きさをミリで表すぐらいにでかいのである、大きいのである。新聞にカラー写真が掲載されているが、これが実寸大なのであろうか。ブドウぐらいの大きさの球形のものが九個写っている。”十個ほどが粘液性のさやに包まれ真珠の粒が連なったように見える”と記事にはある。するとこのブドウの一粒が粘液性のさや、ということになるのだろうか。良く見ると確かにそのなかになんか小さい赤い点がぐるっと連なっている |
これが、そうか?ほんとに、そうか? 記事ではイマイチ判然としない。十個どころか何十個にも見える。それともゴルフボールの表面のような凸凹がそれか?ほんとに、それか? |
だとするとこの写真は拡大されていることになる。ええい、記者さんよ。写真の倍率ぐらいのっけておいてくれ。基本でしょうが。”細胞中にため込んだ硫黄の粒が青みを帯びた乳白色に光って見える”ともある。さするとこの青い点であろうか、いややはり先ほどの白い点であろう。うん、そうかもしれない、この白い点ということでここは一つ手を打とう |
なんとか無事に丸くおさまったところで、一息ついた。その時写真に見入り細菌を特定しようとしている自分に気づき、ちょっとおかしくなった。何しろ肉眼で細菌を見ようとしていたのである。「何してるの?」って聞かれて「今、細菌探してるの」って、これじゃ春に浮かれた単なる愚か者じゃないかと思った次第である |
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