99年1月 こんな言葉がありました
言葉は温かい、言葉は辛い、そして言葉はやるせない
特に断りがない場合は、朝日新聞から引用しています
この一週間の世界を振り返ります。どんな言葉があったのでしょう
引用時のミスには気を付けているつもりですが、何かありましたらメールでご指摘ください
メールはこちら憂鬱のKまで、ほんとだよ、ほんとに待ってるんだよほんとだと言ってるのに
♀、♂、NEWS
、今週のボキャ貧 、今月の経済
マーク付けました
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★最近の言葉
(1/30)
♂ 「我々が始めてやったわけではない。ナガノをまねただけだ」
- 五輪招致を巡る買収疑惑で2002年ソルトレークシティーのトム・ウェルチ元招致委員長の言葉
♂ 「父のように偉くなれと言われ続けてきた。あまのじゃくなので、偉くなんかなるかと思ってきたため、偉くなれなかった」
- 第25回大佛次郎賞を受賞した北杜夫さん(71)の言葉
♂ 「重要なのは、重量の小さい月の上でも、足を地面につけることができる能力だ」
- 北アイルランドのカトリック系農家に生まれた詩人・シェイマス・ヒーニーさん(59)の言葉
- 「表面から見えないものを土から掘り起こすように、詩は言葉のないものを言葉にする作業だ」
- 英国の支配を長く受けたアイルランドでは37年に南部が独立。英国に残った北部でプロテスタント系とカトリック系の住民が激しく対立してきた
- 詩は現実を変えることは出来ない−英国の詩人W・H。オーデンの言葉を引きながら「でも彼は、スペイン内戦をめぐる詩を何度も何度も書き直した。詩が現実に及ぼす影響力を意識していたからだ」と人々に対する言葉の力、詩による救済を確信している
- 「きらびやかで難解な理論を使わず、詩を一般の人に伝えることに関心が有る。文化的にハイレベルの人を無視はしないが、普通の人々にも目を配る。常に私はバランスを心がける」
♂ 「教育とは見下ろすものというのがおおかたの構図。目線が子どもより低い教師がいてもええんと違うかな」
- ネパールに学校を建てた車椅子の詩人・岸本康弘さん(61)の言葉
- 8年前、時計も文字も読めず給料をピンハネされるネパールの少女をみて衝撃を受ける「僕でも、人間の底辺を少しは上げられるかもしれん」わずかな貯金と友人らの基金で小学校作りは始まった
- 2年前、山岳観光地ポカラに小学校を建て、その活動がネパール政府に認められ昨秋学校法人に
- 狭い校舎に子供130人。いつも机が足りない。働く必要があったり病弱だったり40人ぐらいは欠席する。先生は4人
- 一歳で脳性麻痺になり『就学免除』で学校に行けなかった。独学で漢字を覚え通信教育で高校、大学を卒業
- 手すりをつたい、自転車に体をくくりつけて訪れた50カ国の『冒険談』は9冊の詩集になった。最近全身の硬直が進み思うように言葉が出ない
- 4月、兵庫県の自宅から再び現地へ「そのまま土になるのもいい」
♀ 「自分に与えられたものを分ちあえるというのはとても幸せなことです」
- 「子供たちと接することで、私自身の世界も広がるのです」に続いて
- 「子供たちがそれを受け取ってくれると、私自身が受け入れられた気持ちになります」と続く
- 毎年4,5週間は小学校や障害者施設を回るためにコンサートの予定を入れない
- 「音楽はかけがえのないものです。感動は一生残ると思うし、音楽を通して文化を知ることができる。曲を聞いたり楽器を演奏したりすることで、子供たちに世界を広げてもらいたいんです」と語った
♀ 「私の三歳の息子は、切なくなるぐらいたくさんのおもちゃに囲まれている」
- 「小子化が進む日本では、ごく当たり前の光景ですよね。でもネパールで見た子どもたちの環境との差を考えると、がく然としてしまう」と続く
- 1998年10月に年間報酬一ドルの国連開発計画(UNDP)の親善大使に任命された
- 米国の俳優ダニー・グローバーさん、南アフリカのノーベル賞作家ナディン・ゴーディマさんに次いで三人目
- 「知識がないなりに、普通の人と同じ立場で、見たり聞いたりしたことを、分かりやすく伝えていくことならできるかな」
♂ 「健康になろうというイデオロギーは嫌いなんです。飲んで健康になるんじゃなく、飲めるうちが健康なんですよ」
- 「体が悪かったら、一日に四十粒も飲み込めない。健康食品は、健康であることを確かめるためのものなんです」と続く
- 月に十万近くの健康食品を買う。「ギムネマ、大豆レシチン、モロヘイヤ…。毎日二百錠以上飲んでます。四十粒ずつ、ドリンク剤やお茶で一気飲み。気持ちいいですよー」
健康マニアの人を見る度に「そんなことしたら体に悪いのに」とつい呟いてしまうのである |
♂ 「全く異業種でも社長を務められる、プロ経営者のスタイルを日本で示してみたい。同じような会社なら来ない。常に新しいことへの好奇心を持っているつもりだ」
- 業績不振にあえぐダイエーの新しい社長になった鳥羽董(ただす)さん(68)の言葉
- 味の素社長を1989年から6年努め、ダイエーの創業者中内功氏の誘いでダイエーに
- 「味の素では経験しなかった環境だからこそ挑戦しがいがある。企業経営者として幸せだし、面白い」
♂ 「僕は右肩上がりの時代の経営者で、もはや歴史の中の存在。二十世紀を引き受けてきた連中は交代です」
- 東武百貨店社長を退いて会長になった山中カンさん(77)の言葉
- 「かつての不況は周期があり、本当の意味での不況じゃなかった。でも今回は違う。相当思い切った構造改革を進め、お客さんの需要に対応できる百貨店にならないと」と語り四十八歳の根津公一さんにバトンタッチした
♂ 「いいんじゃない、ヒールで。ヒーローになるつもりはないよ」
- 逆転の初優勝で大関を射止めた千代大海龍二さん(22)の言葉
- 昨年秋メールアドレスを公開し負かした力士のファンから「千代大海のバカ」というメールが来ることに
- 自称「格闘家」は「気迫を前面に出さないと相撲を取れない。言葉は悪いが、相手を殺す気持ちで取っている」
- 前半多かった引き技に大関昇進に難色を示す関係者も本割、決定戦と取り直しを含む若乃花との3番勝負には異論もなく
♂ 「総理、総理、総理に聞いているんだ」
- 衆院予算委員会での共産党書記局長・志位和夫さん(44)の言葉
- 小渕恵三首相に変わって他の閣僚が答弁に立とうとする度に
♂ 「自分は今度の予算編成、税制改正を通じて大罪を犯したかもしれない」
- 山崎拓前政調会長が30日名古屋市内で開いたパーティーで披露した
- 加藤紘一前幹事長、小泉純一郎前厚相との会談の際大量の赤字国債を発行したことを自らこう語った
- 「いずれ自分の後で、あなた方の一人か二人が政権をとるだろうが、財政再建をやって欲しい」とも語った
今週のボキャ貧1 「あまり調子がいいと、人間は転ぶおそれがあるから、深く静かに低迷しているほうがいい。低迷しても、内閣は続くというのがいいんじゃないかなと思う」
- 「ここ数日間、ちょっと上がってきている。上がればまた下がるから、あまりこだわらない方がいいだろう」に続いて
深く静かに低迷しているのは小渕さんの人気のことで、決して景気のことではありません。一応念のためにおことわりをば |
今週のボキャ貧2 「寝てみたいなあ、星の中で」
- 向かいさんらスペースシャトル『ディスカバリー』のクルーの表敬を受けた後で
(1/16)
♀ 「こちらでも、何も見えないけれど上にはいけないという『ガラスの天井』を随分経験しているからまさかと思いました。すごくうれしい」
- 日本人として初めて「国際ジャズ名誉の殿堂」入りが決まったニューヨーク在住のジャズピアニスト・秋吉敏子さん(69)の言葉
- 日本の伝統音楽を取り入れた独自の作風で知られ「ジャズを世界的な芸術に高めた」と評価された
♀ 「賞をいただいたのは、本当にうれしい。でも、それで何が変わるというわけではないと思います」
- 「理由」で第120回直木賞を受賞した作家・宮部みゆきさん(38)の言葉
- 「今後もこれまで通り、マイペースで書き続けていきたい」と続く
- デビューして12年。吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞など数々の賞を獲得してきたものの直木賞はこれまで5回逸していた
- 周囲の期待の大きさに「ほっとしました」と喜びより安堵の気持ちが
♂ 「テクロノジーの発達が人類にとってよかったのか悪かったのか、それはわからない。でもテクノロジーもうまく使えたら、それは君の人生の幸福の敷居を低くするのに、きっと役立ってくれる」
- 「思えば人間というのは、何千年も前から『いかに富や権力や金銭に執着しないで生きていけるか』、悩みゆいてきた。すべての宗教や哲学は、その大命題に対する壮大な挑戦と敗北の歴史だと言ってもいい」
- 「月収十万でも一千万でも、ほとんど同じ生活ができる人たちがいる、という事実。どうしてそうなったかはわからないが、これって、もしかしたら、すごいことの始まりかもしれない」に続いて
- 漫画やコンピュータゲームで大金が急にはいった現代版長者の中に相変わらず牛丼屋でメシを食い居酒屋で友達と騒ぐ人がいる、ことにふれ
♀ 「お姉ちゃんやおばちゃんより、長い歳月を背中にしょっている人間。そういう魅力があります」
- 今年度の東京都文化賞に選ばれた女優・北林谷栄さん(87)の言葉
- ”表現者の目で老人をどうごらんになりますか?”と問われ
- 「周りから甘やかされる、これは一番警戒しなきゃいけません。もうじき死んじゃうと思って、簡単に頭なでてくれる。『そうまでぼけちゃいないよ』と言いたい」と老いの心構えを語った
♂ 「来年も同じ記念品にするか、私とジャンケンして勝った人に海外旅行をプレゼントするか、この場で民主主義を実践します」
- 全国最年少、神奈川県逗子市の成人式で長島一由市長(31)の言葉
- 「税金の使い方はみんなで決めるという原則を知ってほしかった」
ううーん、これを民主主義と言っていいのだろうか。あまりに幼いような気がするのだが。大切な税金の使い道をこんな風に決めてしまうとは |
♂ 「私は常々『山高きがゆえに尊からず、木多きがゆえに尊し』と考えている」
- 今秋の自民党総裁選の再選が取りざたされる小渕恵三首相(61)の言葉
- 「任期の長いことが正しいのではなく、その中で一つひとつ国民に責任を負っていくことが内閣、政治の努めだ」と続く
♂ 「周辺というのが地理的な規定ではないというなら国語からやり直すべきだ。日本の隣接地域にはロシア、朝鮮半島、中国もはいっているだろう」
- 自民党との連立政権を発足させた自由党の小沢一朗党首(56)の言葉
♀ 「自自両党は基本的な憲法解釈に大きな溝があるのに、行き先の定かでない特急列車に飛び乗ったようなもので、不安定な内閣だ」
- 「認めてはいけない、許してはいけないことはしっかり対決する」と語った
♂ 「リーダはコーディネーターであると同時にファイターでなければならない」
- 民主党党首選の公開討論会で松沢成代さん(40)の言葉
- 「菅さんはスマートな政治家だが、リーダシップを生かし切れていない」に続けて
自民党は自由民主党、社民党は社会民主党、民主党はただの民主党。みーんな民主党なのである |
次ぎの新党の名前は新民主党か真民主党か国民民主党ぐらいしか思いつかないのだ |
(1/9)
♂ 「小説家には、小説の世界と小説以外の世界しかない。つまり小説以外の世界を小説化するのが小説家の仕事」
♂ 「エンターテインメントの小説を『全否定』する、堅物のぼくは純文学の秀作を読むことでしか、しあわせになれない」
♂ 「今更もう新しい知識を得たり、啓蒙されたって始まらないので、私は自分がびっくりしたり、昂奮(こうふん)したりする本を、良い本と考える」
♂ 「無意味にあふれかえる書籍の渦におぼれそうだ。それでもその人のものは必ず読むと期しているものがある。我がなまくら精神を研ぐための研ぎ石である」
♂ 「お子さまランチに旗たてたような、子供にこびる作品はいやなんです」
- 「子供も人間、私みたいな年寄りも人間。その人間の部分で仕事したい、とずっと思っています」と続く
- 「ぞうさん ぞうさん おはなが ながいのね」の「ぞうさん」は代表作。他にも「やぎさんゆうびん」「一ねんせいになったら」「ふしぎなポケット」
- 「人間はモノを一方的に作って、めちゃくちゃに使っている。だからモノに対して私は負い目を感じ、いくらでも詩が書けるんです」と昨年出した詩集『ぞうのミミカキ』では安全ピン、靴べら、おろしがねなど身近な「モノ」に光をあてた
♂ 「欧米の理論や道具を使って、その上に何かを積み上げていくような科学はやりたくなかった」
- 大阪大学医学部・大学院基礎工学研究科教授の柳田敏雄さん(52)の言葉
- 電気工学かの出身で大学院修士課程までは半導体を研究していたが「個人スケールでサイエンスを楽しめるようなことがやりたい」と生物物理の研究室に移った
- 本人でさえ「そんなこと、できへん」と思っていた筋肉の一分子レベルでの計測を現実のものにし、たんぱく質一個の動きを探る
♂ 「結論には105%の自信があった」
- 東京大学宇宙線研究所長・戸塚洋二さん(56)の言葉
- 今まで質量がゼロと考えられていた素粒子ニュートリノに質量があるという強い証拠をつかんだ
- 岐阜県神岡町にある地下千メートルの巨大水槽・スーパーカミオカンデでの観測結果から地球の裏側からくるニュートリノの数が約半分と少ないのは質量がないと起こらない「振動」現象によると日米約120人からなるグループは断定
- 先代の観測装置カミオカンデの観測から同様な結果を得幾度か発表したものの海外のグループから、そんな現象は見つからないとの反論され、装置の規模を約20倍のスーパーカミオカンデを立ち上げた
♂ 「そして私の研究方法にも普遍性があると、その辺はうぬぼれております」
- 「彼らには、日本という枠を超えた世界遺産としての普遍性があります」に続いて
- 光琳、光悦、宗達。琳派や等伯らを追い続け比類なき業績を上げてきた
- 「ここ十年ほどの中世絵画の研究も評価してくれた朝日賞は励みになります。うれしい」と語った
♂ 「すっかり、手本のない世界に入ってしまって。これからも、後ろ向きだけにはなりたくありません」
- 京焼の永楽善次郎陶房で名人といわれたろくろ職人の父の後を継ぎ陶芸の道へ
- のちに「オブジェ焼き」と称される前衛的な作品群を発表
- 「泥像」とか「土偶」という名称から「オブジェという言葉になじめないので、土の形というほどの意味で使い出したんです」と今は「泥象(でいしょう)」に統一
- 「大変な光栄です。正直言うと、荷物を背負った感じもしますが」
以上5品「朝日賞」受賞者の方々の言葉。戸塚さんは受賞グループ代表者 |
♂ 「本当にこのチームがなくなっていいのか。優勝は信じられないくらいうれしいが、複雑な心境」
- サッカー天皇杯で優勝した横浜フリューゲルス選手会長・前田浩二さん(29の言葉
- 不況に追われ横浜マリノスとの合併が決まっているためにこれがフリューゲルスとしての最終戦になった
- 「サッカーに夢を抱いている子供たちに、どう説明するのか。こんな過ちは二度と犯して欲しくない」
♀ 「丸いものへの安心感やと思います。こうなったら、もうやせられへん」
- 98年人気爆発の演歌歌手・天童よしみさん(43)の言葉
- 「魔よけ」と評判になったよしみちゃん人形ホルダー「最初は二頭身がいやで…。顔を小さくして目もパッチリに、体もくびれさせて、と言うたんです。いまは目の中に入れても痛くない」
- 十代で歌手になったが売れず二十歳を過ぎて実家の大阪に戻り歌謡教室の先生になる。「あしたになればええ話しが来るかも」と八年の日々が。再デビューは十三年前
- 去年はデビュー26周年「あこがれが実った年」。そして「歌は夢。捨てたら二度とつかめない」と語る
♂ 「拙でなく巧でなく、軽俊でもなく荘重でもなく、俗にも堕ちず雅にも凝らず、沈痛に赴かず滑稽に走らず、質撲に近けれど野暮ではなく、軽妙に近けれど洒脱というではなく…軽快ではあっても尖鋭とまではゆかず、浅からず深からず−」
♂ 「昔の人は、小さな社会で一生が終わった。今はアフリカで餓死している人がいると、おまえはどうするのだと問われる。『私』の概念規定が広がっている」
- 国際文化研究センター所長・河合隼雄さん(70)の言葉
今週のボキャ貧 「内閣の重要人事ですので、あなたにお話しすることはできません。あなたのことはえらいと思ってますが」
- 自由党の小沢党首入閣で”副首相などの重要ポストを考えているんですか?”に答えて