第１話 うどんを求めて海路、高松へ…結成！グルメトラベラー６
讃岐の、釜揚げうどんが呼んでいる。
香港返還も済んだ１９９７年の真夏、
はるか離れた大阪で平凡な毎日を過ごす６人を同じ思いが駆り立てたのは、
いま思えば、悪の秘密結社「リストランテ＝ヘル」の首領、
シェフ＝ド＝キルからのメッセージだったのかもしれない。
我々は、西宮の青木港から朝8時30の船に乗り、海路高松へ…。
味覚データファイル ＃１
【讃岐うどん】決戦地「川福」
夏、雨が少なく、乾燥する瀬戸内特有の気候である讃岐平野。
その、太く、こしのある、うまいうどんは、「讃岐うどん」の名で、全国に知
られている。
さて、往復8時間をかけた船旅に満足した我々は、
夜のデッキで海風を浴びていた。
そのとき、我々の目の前に現れた白い影…。
まぎれもなく、白衣に身を包んだ多田博士であった。
博士は言った「グルメトラベラーたちよ…旅に出よ、そして食え。」
そして、最後に「シェフ＝ド＝キルと戦うのだ…」彼はそうつぶやいて、
かき消されるように姿を消した。
デッキには夜の闇と船のエンジン音だけが残っている。
「我々は、グルメトラベラー？今日集まったのは、偶然ではないのか…」
不思議な縁に引き寄せられるように集まった
レッド、ブルー、イエロー、グリーン、ピンク、ブラウン。
6人の味覚戦士が誕生したのであった。
第1話/高松決戦
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