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甲子園で怪物が生まれようとしているころ、 ラジオで野球中継を聞こうとしたリーダー・レッドは、砂嵐の間に流れる怪電波をキャッチした。 「グルメトラベラーよ、カワドコへ向かえ。」それは、多田博士の声。 なぜラジオからメッセージが?多田博士は、いま、どこにいるのか。 カワドコ・・・川床。それは、1200年の都、京都の夏の風物詩。 真夏の京都には一体、何があるのか? |
今回の決戦は、数々の謎と伝説が残る。京都の奥座敷、貴船。
貴船川のせせらぎに作られた川床で、「流しそうめん」を食べつつ一杯…。 夏にふさわしい決戦となるはずであった。 しかし、どうしたことだ。集合地点にブルーの姿が見えない。 初めての5人での決戦。いまこそ、GT6のチームワークを発揮するのだ! |
〈ブラウンの一人称的貴船レポート〉 |
【釜めし】「伝兵衛」 |
パリには小粋なオープンカフェがある。貴船には川床になったオープン感覚の「めし屋」がある。つまり、クロワッサンも「めし」も「外で食うとうまい」というのが結論のようだ。
「伝兵衛」のメニューは、釜めしのほかにも、そば、そうめんなどがある。 しかし、道を隔てた川床に降りるには2.000円(98年8月現在、税サ込)の釜飯を頼まなくてはいけない。川床は、屋根と座敷だけの簡単な造りで、足下には爽やかな貴船川のせせらぎ。涼しい影をつくる木々の緑と、立てかけられた「よしず」が想像通りの「川床」を演出している。 注文して、しばし。さっそく出てきた釜めし。一人分づつ釜に入っており、火をつけて待つこと約10分。(いつもながらワクワクするイベントである) その間、ビールを抜いて至福の涼を味わう。釜めしの具はトリで、しょうゆ味で炊いたオーソドックスなもの。シャラシャラという川のリズムを聴きながら食う。ロケーションに味覚を奪われているのは分かっているが、うまい。超満腹になる。 |
「伝兵衛」の釜めし、2000円なり。 釜めし全景(ブラウン画) |
さて、釜めしに腹を奪われたGT6。
目に涼しげな川縁だが、実は蒸すような暑さである。恐るべし貴船マジック。 今回、闘うはずであった敵、流しそうめんが、貧弱なステンレスの樋の上をせせら笑いながらながれていく。 「みんな並んで、回転寿司みたいだ!」 「それより、この満腹感がおさまるまでこんな暑いとこにいるのか?」 そして、結論。 「流しそうめんよ、お前は敵とは言えない、倒す価値もない。貴船の真の敵はやはりあの釜めしだったのだ!」 無理矢理な勝利宣言が飛び出すなか、我々はさんざバカにしたメロディーバスに乗り込んだ。 多田博士、あなたは一体、我々に何をさせたいのか? 京都の長い一日は終わろうとしている。 |
第1話/高松決戦 | 第3話/広島決戦 |
第2話/名古屋決戦 | 第4話/貴船決戦 |
What's The GT6 / Colors Of Fight / Theme Songs