第4話 納涼!貴船・川床決戦 GT6、真夏の一番長い日!

 
朝の気温は、連日30度を越えている。

甲子園で怪物が生まれようとしているころ、

ラジオで野球中継を聞こうとしたリーダー・レッドは、砂嵐の間に流れる怪電波をキャッチした。

「グルメトラベラーよ、カワドコへ向かえ。」それは、多田博士の声。

なぜラジオからメッセージが?多田博士は、いま、どこにいるのか。

カワドコ・・・川床。それは、1200年の都、京都の夏の風物詩。

真夏の京都には一体、何があるのか?

 

今回の決戦は、数々の謎と伝説が残る。京都の奥座敷、貴船。

貴船川のせせらぎに作られた川床で、「流しそうめん」を食べつつ一杯…。

夏にふさわしい決戦となるはずであった。

しかし、どうしたことだ。集合地点にブルーの姿が見えない。

初めての5人での決戦。いまこそ、GT6のチームワークを発揮するのだ!

 

〈ブラウンの一人称的貴船レポート〉

味覚データファイル#6

【釜めし】「伝兵衛」

 パリには小粋なオープンカフェがある。貴船には川床になったオープン感覚の「めし屋」がある。つまり、クロワッサンも「めし」も「外で食うとうまい」というのが結論のようだ。

「伝兵衛」のメニューは、釜めしのほかにも、そば、そうめんなどがある。

しかし、道を隔てた川床に降りるには2.000円(98年8月現在、税サ込)の釜飯を頼まなくてはいけない。川床は、屋根と座敷だけの簡単な造りで、足下には爽やかな貴船川のせせらぎ。涼しい影をつくる木々の緑と、立てかけられた「よしず」が想像通りの「川床」を演出している。

注文して、しばし。さっそく出てきた釜めし。一人分づつ釜に入っており、火をつけて待つこと約10分。(いつもながらワクワクするイベントである)

その間、ビールを抜いて至福の涼を味わう。釜めしの具はトリで、しょうゆ味で炊いたオーソドックスなもの。シャラシャラという川のリズムを聴きながら食う。ロケーションに味覚を奪われているのは分かっているが、うまい。超満腹になる。

「伝兵衛」の釜めし、2000円なり。

釜めし全景(ブラウン画)

 

 

さて、釜めしに腹を奪われたGT6。

目に涼しげな川縁だが、実は蒸すような暑さである。恐るべし貴船マジック。

今回、闘うはずであった敵、流しそうめんが、貧弱なステンレスの樋の上をせせら笑いながらながれていく。

「みんな並んで、回転寿司みたいだ!」

「それより、この満腹感がおさまるまでこんな暑いとこにいるのか?」

そして、結論。

「流しそうめんよ、お前は敵とは言えない、倒す価値もない。貴船の真の敵はやはりあの釜めしだったのだ!」

無理矢理な勝利宣言が飛び出すなか、我々はさんざバカにしたメロディーバスに乗り込んだ。

多田博士、あなたは一体、我々に何をさせたいのか?

京都の長い一日は終わろうとしている。

 


 

第1話/高松決戦 第3話/広島決戦
第2話/名古屋決戦 第4話/貴船決戦

 


What's The GT6 / Colors Of Fight / Theme Songs

History & Plan / Look For / Links

1