メキシコ旅行記

 
大学の春休みを使ってメキシコに一人旅してきました。何の気なしに出かけたメキシコでしたが、行ってみると、いろいろと発見のある充実した旅でした。このページでは、旅行中の日記をベースに、1週間の旅を再現してみます。  

 

行程


2000年3月24日(金) ボストン→アトランタ→メキシコシティ→オアハカ(飛行機) オアハカ泊
3月25日(土) モンテアルバン遺跡、アバストス市場
3月26日(日) ミトラ遺跡、トラコルータ
3月27日(月) オアハカ→メキシコシティ(飛行機) メキシコシティ泊
3月28日(火) テオティワカン遺跡
3月29日(水) 国立人類学博物館
3月30日(木) メキシコシティ→タスコ(バス) タスコ泊
3月31日(金) タスコ→メキシコシティ(バス)→アトランタ→ボストン(飛行機)  

 

3月24日(金)

出発を待つ飛行機(ボストンにて)

インターネットで購入した航空券は、ボストン発のフライトが6:15とやたらと早い。前日は飲み会があって帰りは遅かったのだが、朝3:30に起床して、無線タクシーを呼んで4:00に出発する。空港へはたった15分で到着。チェックインにずいぶん待たされたが、飛行機は定刻通り離陸、アトランタに10時頃着。アトランタで約1時間の休憩があり、そのまま同じ機体でメキシコシティへ向かう。同じ機体とはいえ、機内の雰囲気はガラッと変わる。BOS-ATLは携帯やノートパソコンを持ったビジネスマンばかりだったのに、ATL-MEXでは、なんだか正体不明な感じの人が多い。自分のとなりには陽気で実直そうな青年が座って、「ヒコーキ乗るのまだ2回目なんだよ」とか言いながら、ジェットコースターにでも乗ったかのようにウキウキソワソワしていたのが面白かった。メキシコシティに12時頃(時差1時間)着き、さらに乗り換えてオアハカへ。

オアハカには3時過ぎ着。オアハカは、標高1600mの高原都市。メキシコでも先住民が多いオアハカ州の州都であり、先住民の衣装、民芸品、祭りなどが有名なほか、サポテカ人の築いた古代遺跡も多く残っているところである。街までは乗合タクシーが安いと書いてあったが、手続に手間取っているうちに乗客はどこかへ散ってしまい(先発の乗合タクシーに乗ったのかも)、次の乗合は5時頃だと係員に言われる。グルになっている気もしたが、仕方ないので、67ペソ(約7.5ドル。当時のレートは1米ドル=9ペソでした)を払って前払いチケット制のタクシーに乗る。ホコリっぽい郊外の道を抜けて、しだいにオアハカの町が近づいてくる。

オアハカのソカロ(広場)にて。深々と生い茂った大木が気持ちよい。

タクシーで町の真ん中の広場(ソカロ)着。深々と生い茂った大木が立ち並び、木陰になった周囲には、オープンテラスのカフェレストランが広場を取り囲むように建ち並んでいる。とても良い雰囲気で、町の第一印象としては上々。まず、ホテルを探すことにする。ストリート名の標識は分かりにくいが、通りがグリッド状になっているので迷いにくい。最初の候補地だったユースホステルがすぐ見つかった。ガイドブック通りドミトリー40ペソ(約4.5ドル)で、バス・トイレも清潔そうだったのですんなり決める。

荷物を置いて、町を再び歩く。まずは必要な日用品を買い揃えることから。腹薬(ガイドブックで薦めていた現地のやつ)、半袖シャツ、ビーチサンダルなどを探すがが、運良くどれもすぐ見つかる。先ほどのソカロに面したカフェの一つで休憩。Tecateというビールを飲む。うまい。その後いったんホステルに戻り、ベッドでしばらく休んで、日が暮れてから再び町に出る。今度は夕食の手頃なところを探しながらぶらぶら歩く。

ライトアップされたサントドミンゴ教会

サントドミンゴ教会の内装。細かな装飾が美しい。

まだメキシコ全体のことは分からないが、こうして歩いているぶんには、人も多いし、街灯もだいたい明るいし、危険を感じることはあまりない。何より、町行く人々が全体的に裕福そうな感じで、途上国特有の外国人観光客に対する険しい視線というものを全く感じない。みんな外国人のことを気に留めないようだし、実際、身なりや顔つきでは外国人と現地の人を区別するのも難しい気がする。白人やアジア人というように人種がはっきり別れている国と違って、混血が進んでいるこの国では、外見の違う外国人にもおおらかなのかもしれない。それは自分のようなアジア人についても同じみたいである。ペルーでフジモリ大統領が何の違和感もなく受け入れられているのも、この感覚に近いのかもしれない。

‥‥なとど考えながら歩いているうちに、オアハカの教会で最も壮大なサントドミンゴ教会に出くわしたので入ってみる。同教会は、二つの鐘楼を持つ、メキシコ風バロック建築の代表作といわれる教会。さすがに荘厳な雰囲気で、中の装飾も大変素晴らしい。一見ただの観光客風の、礼拝堂の後ろのほうをうろうろ見回っている人たちも、去り際には一様に瞑目して十字を切っているところが、信心深いカトリックの国ならではといえるか。

夕食は、結局再びソカロに行き、別のカフェレストランで食べることにする。スープとメイン、ビール2本でチップ込み100ペソ。まあ安いといえば安いが、1泊40ペソのホステルに泊まっている人が毎日使う額ではない。帰りがけに、間違えてメルカド(市場)のほうへ行ってしまい、そこで屋台がたくさん出ているのを発見する。地元の人でにぎわっていてうまそうである。明日以降行くことにしよう。ホステルに10:30頃戻り、シャワーを浴びる。ホステルはこぢんまりとしていて、パティオが気持ちよい。


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